19.吸引とバギング

2008/03/17 (月) 19:01 | 質問に対する回答

=發貯留しており、喘鳴が強く、体位変換、タッピングをしても、咳嗽を誘発することができない。SPO2が90%程度あれば、すぐに吸引をしなくてもよいか?                                 救急蘇生バックによるバギング                    5だ敝瑤ら本人が苦しいと申し出た時に頻回にO2ボンベでバギングをしている。(学校看護師による医療的ケア日)圧をかける時は病院で行った方が良いか?

<答>
 ,泙SpO2の値ついては、その方の平常値と比較した上で呼吸障害の程度や緊急性を判断することが大前提ですが、一般的にはSpO2≦90%は低酸素の状態と判断し、何らかの対応が求められます。
 行うべき対応は原因により異なりますが、原因の推測には症状もヒントとなります。例えば喘鳴の場合、単に痰の貯留による気道狭窄の他、舌根沈下や緊張による下顎後退、喉頭軟化症、気管軟化症、喘息などがあり、覚醒(緊張)時か睡眠中か、吸気性か呼気性かその両方か、などの情報が鑑別に役立ちます(詳細についてはここでは省きますが、医療的ケアに関わる書籍などを一読されることをお勧めします)。
 ご質問のケースの場合は、体位変換、タッピングなども試みられているので、すでに上気道まで上がっている痰による喘鳴であれば、一度軽く吸引を試み、引けない痰があれば、吸入(生理食塩水や薬液)により気道を加湿して痰を吸引しやすくするなどの追加処置をされるのが良いと思います。実施できる方がいれば、肺理学療法などの援助も有用です。ただし、以上の対応はいずれも医療的判断・ケアを含む内容であり、非医療職の常駐しない場所で対応される場合は、日頃より想定される状況に対し、どのように対応するのが良いか、医療者の助言も踏まえて、家族としっかり相談しておかれることが大切だと思います。
 救急蘇生時のバギングも基本的なポイントは〈質問9〉の回答と同様ですが、一次救命(Basic Life Support; BLS)における対応は国際標準のガイドラインがあり、近年、AED(自動体外式除細動器)の使用も含め改訂されてきているので、各職場でチームとして対応できるよう、定期的に研修しておかれる必要があります。また、マスク・バックの場合はバギングと胸骨圧迫(心臓マッサージ)の割合に規則性(成人で30:2、乳児・小児は一人法で30:2、二人法で15:2)がありますが、気管切開(高度な気道確保の状態)の場合は同期せず、各々を年齢に応じたペースで行う、といった違いもあります。
 〈質問9〉の回答をご参照下さい。 
                滋賀大学教育学部 岩見美香(小児科医)

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